111人が本棚に入れています
本棚に追加
2、3分もしないうちに飯田は落ちたようだった。安らかな寝息が聞こえる。これで大イビキかきやがったら、図書館という場所柄、速攻で叩き起こしてやるんだが。
あまりに無防備な寝姿に、俺はクスッと笑った。
……てか、まつ毛長。改めて見るときれーな顔してんな……。
いかんいかん!ヤローの寝顔に見とれてどうする!
結局飯田は、俺が起こすまでもなく20分ほどで勝手に目を覚ました。
びっくりするほど寝起きも良かった。
「俺、なんか寝言言ってなかったー?」
「別に。夢でも見た?」
「ん、言ってなかったなら良いや」
「なんだよ。どんな夢だよ?」
「……お前が」
「俺?」
「出てきた、それだけ、おしまい!」
「はぁ?気になるじゃん!」
「……気にしてろよ」
とまぁ、そんなやり取りをしつつ図書館を後にした。
テストまで、あと1週間。飯田も俺も、これといって特別なテスト勉強してないけどこれで良いのかな?
最初のコメントを投稿しよう!