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6月。
梅雨に入って俺の日常は少し変化した。
昼休み、屋上でメシが食えない飯田たちが教室にいるようになった。といっても基本俺と渡部、飯田と陣内安藤、と分かれているのだが、奴らは結構近くに陣取るようになった。
「なー広野の弁当って母ちゃんの手作り?」
たまに安藤も話しかけてくる。
「うん。オヤジの分もあるからついでだって」
「オヤジがついでじゃねーの?」
と陣内。
「ぷ。ありえる」
安藤が吹き出し、そのやり取りを見て飯田はニコニコしていた。
てか、こいつら俺のこと「超普通、むしろ暗め」とか言っといてなんなんだ?
なんで最近絡んでくんだ?疑問に思ったので、ぶつけてみた。
「なぁ、陣内たちって最近なんで俺らに構うんだ?」
隣で渡部が、何言い出すんだとばかりに眉を上げ下げしている。
「おま、直球……。んー強いて言うなら興味本意?」
「興味?俺が珍しいかぁ?超普通だろ」
「……根に持ってんな。ちげーよ。こいつ、ナリがなんでお前にはまってんのかっていう興味?」
はまっ……?
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