2.梅雨、俺はあいつを……。

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「じーんちゃん、あんま広野困らせないでね」 「ま、確かに超普通のくせに堂々としてるし、よく見りゃ小動物的なとこもあんな、愛玩系の」 あ、愛玩って……。 てか、飯田は?俺のことどう思ってんだろ? 聞くに聞けなくて、でも知りたくて、俺は飯田の方をじっと見つめた。 飯田はちょっと肩をすくめて、いつもみたいにヘラッと笑った。 「俺もかわいーと思うよ」 …………かわいい?……かわいい…………。 どう考えたって男子に対する誉め言葉だとは思えなかったが、梅雨のじめじめでどっかサビちゃってる俺の脳はなんか喜んでた。 渡部が隣で目を見開いていたが、それはスルーした。 「……かわいーとか、ナリまじ沸いてんな」 と安藤。別に安藤にどう言われたって、気にもならない。 俺が気になるのは…… は?気になる?……いやいや、やめよう。このネタは強制終了。 俺は頭をぶんぶん振って、開きかけた心の扉を無理やり閉じた。
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