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「広野、なに頭ふってんだ?」
安藤が不思議そうだ。
「な、なんでもない!」
「いいよなぁー。イケメントリオは……。三女となんて、俺ら全くご縁なしよぉ」
飯田たちとつるむことにだいぶ慣れてきた渡部が言った。
「まぁそう言うなよ。そのうちお前らも連れてってやるよ」
「マジで?楽しみにしてるぜっ。彼女と楽しい夏休みー、夢なんだよな……」
勝手に夢みてる渡部は放っておこう。
期末テストも無事終わり、俺は41位という好成績をゲットして、楽しい夏休みを迎えられることになった。
ちなみに、飯田は9位。ホント頭良いんだよな。
一緒に勉強してて思うけど、理解力というか頭の回転がハンパない。
1を聞いて10を知るって言うのか?凡人の俺らとは構造が違うんだろうな。
チャラ系イケメンの上に頭も良いなんて嫌味なやつ……ってダチじゃなかったら思ってたかも。
同じチャラ系でも……、
「うぉぉぉっ!初の200位入りっ!」
「マジでぇ?おめでとーじんちゃん」
「そういうお前は……、120位かよ……ちっ」
「追試に補講、ったりーな……。いーよな、ナリはぁ」
という陣内安藤コンビ。なんか見た目的にこっちのが自然だな。
あ、飯田、笑ってる。
おバカなチャラ友を見てヘラッと笑う飯田を眺めてたら、突然振り向いた。
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