第5章

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ノックしようと試みるも 扉はすでに細く開いていた。 足を踏み入れれば 太い柱の向こう側 かすかな笑い声が聞こえる。 まずいな 2人一緒か――。 柱の陰からそっと様子を伺えば その先に――。 年代物のビリヤード台。 そして剣の如く キューを構える天宮征司の姿が見えた。 「お兄様……」 だけど声はしているものの。 (あれ……?) 肝心の和樹の姿が見えない。
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