第5章
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「しっ――黙れ。動くなよ」 見えない? 見えないはずだ。 目を凝らせば ありえない場所に ありえない格好で横たわっている。 「……っ!」 驚愕の声を上げかけ 僕は思わず口元を押さえた。 「ちょっとでも動くと怪我するぞ」 ビリヤード台の上。 半裸に剥かれた和樹の真横。 征司が長いキューを構え 叩きつけんばかりに球を打つ。
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