第5章

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再び身体を横たえれば ボタンの外されたシャツはいっそう肌蹴け。 乱れた黒髪が台の上に広がる。 「今度は9ボールにするか?」 「やめて……本当に怖いの」 脅える弟をよそに 征司は色とりどりのボールを容赦なく台の上に転がした。 「んんっ……やだ……」 素肌に冷たい球が触れる度。 和樹は艶めかしく白い身体をしならせていやいやをする。 「ふうん。それじゃビリヤードより楽しい事あるか?」 まるでいやがる様子を楽しむように。 「ん?どうなんだ?和樹」 「ンッ……ぁ……」 征司はひとつ手に取ったボールを 和樹の胸の上で転がし始めた。
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