第5章

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「ン……だめぇ……っそこは……」 和樹は見る間に息を切らせて 頬を薔薇色に染めた。 「お兄様っ……お兄様たっら……!」 それから気の済むまで さんざん舌先で弄んだ挙げ句。 「苦しいか?」 「ん……もう僕……」 「だめだ。冬の夜は長い」 やがて濃厚な口づけ――。 「お楽しみはお預けだ」 感じ入った面持ちのまま ご褒美を待つ弟をその場に投げ捨て 征司は踵を返した。
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