第5章
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「ペアリングだよ?指輪、どうしたの?」 聞かれたって。 「ああ……あれは」 本当の事なんて 口が裂けても言えるもんか――。 「預けた」 「預けた?」 「そう……ここのメイドさんがジュエリーのクリーニングをするからご一緒にって」 苦し紛れの嘘だけど。 ただでさえ敏感になってる誠也を これ以上刺激しない為だ。
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