ぼくらはどうせばかだから

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・・・・・・・・。 「ねえ。」 「なんだい。」 ・・・・・・・・。 沈黙には心地好いものも希にあるが、大抵そんなことはなく、何か気まずいものだ。 ・・・・・・・・。 「何か言ってくれない?」 「あー、うん。」 勘弁してくれないか。何が言える。死ぬと決めた赤の他人に。 まさか、「止めてほしいの?」とは言えまい。 「な…何よ、あんた。冗談でしょ…どうしてそうなるのよ!」 もう言ってしまったようだ。やっぱり間違いだったな。 「最低!最低!最低!」 ああ、ああ、もう。 「ごめん、謝るよ。だから恨んだりしないで心置きなく死んでくれ。」 こっちがお望みか。 ・・・・・・・・。 何故だ。何故泣く。
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