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「よう、お二人さん。仲良しだね。手なんか繋いじゃってさ」
影がいきなり姿を表した。なにやら羽を背負い、茶色の服を着て嘴を取り付け、念入りに特殊メイクが施されている。
「びっくりさせないでよね。あそこが、一体なんなか分かる?」
ヒロインが示した先は月だったが、それもシージで迷宮に早変わりするだろう。スモッグが粗方晴れて行くにつれ、三人の姿も見えてくる。
しかし、三人目。案内を買って出た役者がなんなのか安西は暫し、考え込んでしまった。
雀だろうか。チャボだろうか。
「あそこは、迷宮だよ。ピクニックに行くなら俺が案内してやるぜ」
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