第1章

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「乗船したらすぐ寝よう」 なんて言っている男子たちもいた。 ごろりと横になる二等船室。 クラスも、 班も、 男も女もなく、 ぐじゃぐじゃに押し込められた感じ。 さっさと睡眠体制の準備に入る子がほとんどで、 私のような人間は、 ちょっと時間を持て余していた。 一緒に乗船した女の子たちは、 ばたばたと倒れこんでいた。 西城くんや、 イハや、 何人かの男子たちがかたまっていて、 「酔わない様に、 トランプして、 気を紛らわせようぜ」 「おお、 やろうやろう」 と、 言いあっていたのが聞こえた。 イハが、 ちょっと離れた私向かって 「おまえもやるよな!」
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