第1章

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と、 いつものノリで誘う。 トランプを配り始めて、 ばば抜きだの、 頭使わなくていいようなのを、 あえてやっていたのだけれど、 何時頃だろう。 もうしーんとしてきちゃうし、 イハなんか 「あー、 ゆれてる、 ゆれてる、 気持ちわりい―、 もうだめ」 って、 さっさとギブアップ。 そのまま横になってしまった。 他の子もそんなで、 結局、 最後に残った西城くんが 「じゃあ、 さしでやるか」 と、 言い出し、 2人で、 暗がりの中ちまちま、 戦争という札を出し合うゲームに集中した。 それも、 15分ぐらいのことで、 ついに彼も 「俺もだめだ、 寝る」 と言い出した。 取り残された私。
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