第1章

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なんかよくあるパターン、 頑丈な女って、 絵にならなーい。 か弱い方が、 女っぽいし可愛いよね。 どうして私って丈夫なのだろう。  トランプ片づけて、 彼のリュックに詰めると、 横向きに寝ていた彼が、 ちょっと頭をあげて、 わたしの膝の上に載せて来た。 「うそお」 と、 心の中。 「ひざ枕、 気持いー」 彼がへろへろの声で言った。 平静さを失わないように 「大丈夫ー?」 と、 聞いた。 「大丈夫、 大丈夫」。 私は緊張で、 足を全然動かせなくなった。 いつまで続くの、 これって。 どうしてそんなに無防備でいられるの。 私のことなんか、 なんとも思ってないからかな?私、 ドキドキしちゃうよ。 悔しくて、 前髪触ってみた、 綺麗な顔。 ねえ、 起きないじゃん。 唇、 ちょっとだけ触ってみた。
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