脱・引きこもり

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理事長にソファーに座るよう言われて腰かける。 「んじゃあ軽くうちの学校の説明をするね」 秘書さんがパンフレットみたいなものを出して俺に渡す。 「まぁぶっちゃけ特に言うことないんだけどさ。このパンフレット見てもらえば構造とかはなんとなーく頭に入るだろうし」 「はぁ…」 つまりこのパンフレットを自分で見て理解しろってことですね。 めんどくさがってるだけじゃないのかこの理事長。 「で、香水くんにはこれをあげます」 理事長が秘書さんに目配せして、秘書さんが小型のあいほんみたいなものを取り出した。 理事長がそれを受け取り、俺に渡す。 「それはここで生活してくのに必要不可欠な端末です。この学校警備厳しくしないといけないからさぁ。校舎から移動するのにも必要だし、寮に入るのにも必要だし。あと、それで買い物とかもできるからね」 ほほぅ… 見た目めっちゃあいほんっぽい。 つまりこれをピッとかざしたりなんかしたりするわけですな。好きよ、そういうの。 「後でそれに自分の個人情報とかいれてね」 「はい」 銀色の端末をポッケに入れる。
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