傷に触れないで。

脱・引きこもり

「あとはまぁー……わかんないとこは近衛くんに聞けばわかるだろうしー……あ、ここほとんどの生徒がホモだから気を付けてね！」

泉になるべく頼りたくないから仕方ない。
自分でなんとかするか。
迷子にならないようにしよ。

てか、サラッと言ったけどやっぱりホモぉなんだね。

わかってたけどほとんどの生徒がホモぉとは…なかなか。

「あれ、驚かないんだね」

口を尖らせる理事長。

イケメンってなにやっても様になるから灰にしたい。

「はぁ、まぁ……なんとなくわかってたので…」

俺、普通に話せてね？？
すごくね？

「ちぇっ。具体的に説明して慌てたり赤面したりするのが見たかったのになぁー。なら話は早いね。香水くん、気を付けてね」

「え、何にですか」

つっこみたかったけどスルー。
若干泉と同じにおいがするぞこの人。

気を付けてねって、強姦とかかな。
いやでも、俺だからないか。
制裁ならありそうだけど。

ちら、と泉を見て肩をすくめる。

「何にって…強姦とか？かなぁやっぱり。君の容姿だし」

顎に手をあてて深刻そうな表情をする理事長。

俺はというと、泣きそうです。