プロローグ

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その昔、 まだ世界に吸血鬼達が溢れていた頃。 吸血鬼に対抗するすべを知らない人間たちが一ヶ所に集った。 その者達は、少しでも犠牲者を減らそうと、 ある人体実験を繰り返していた。 まだ人の形もとれていない遺伝子操作で生まれた赤子が その対象となった。 その遺伝子というナノミクロの世界を大人たちは、 神にでもなった気分で実験を繰り返した。 失敗を繰り返し完成した実験体は、 致死量の血液を失っても尚、 傷が塞がるまで流れ続け”それ”は生き続けた。 失敗した実験体は殺処分とされ、極秘に処分された。 ・・・成功を遂げた実験は後世に引き継がれ、 10年に1度 "それ" は作られることとなった。 そう・・・"それ"は確かに人の姿をしているが、 名付けられた"それ"の名称には"鬼"の名が付けられ "吸血鬼"のための血を持つ者・・・ "増血鬼"と名付けられた。
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