第1夜

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唐突に途切れた報告に支持を回していた男は慌て出す。 だが、無線の向こう側で何が起こったのかがわからない。 研究員達の叫び声が響いたあとには ザァァァっという砂嵐のような音しか残らなかった。 数分もしないうちに男の後方から音がした。 慌てて振り向きその場から逃げることも叶わないまま、 恐怖と痛みが走り叫び声を残して息絶えた。  これで・・・・俺たち帰れるのか?  終わった・・・んだよな?  ・・・でも・・・結局・・・  あぁ・・・俺たち3人だけか・・・  行くぞ・・・ 3人の子供達は研究所を抜け出すために 他の子供たちを連れて逃亡を図(はか)ったが、 武器を手にしていても大人たちには勝てずに息絶えていった。 彼らの逃走経路には、 多くの子供達と研究員達の屍と血溜りが残されていた。
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