第1話

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 『・・・メールでも出して・・・』  「・・・ぁ・シン!!!」  『遅い!・・・なにそれ・・・』 青年はネットワーク内で、 誰かと待ち合わせをしていたようだ。 その相手が時間に遅れてやってきたようで 怒鳴ろうと振り向いた先にいた、 相手のアバターに唖然とする。 その姿は・・・黒の燕尾服に紅い瞳。 オプションに小さな悪魔の羽を着けた姿だった。  「・・・人のこと言えるの?」 そう言われた青年の姿は・・・。白の燕尾服に蒼の瞳。 オプションに灰色の小さな羽だった。 正反対の姿。  『・・・・で?ここでお前のこと何て呼べば?』  「あぁ! わっりw 神羅(しんら)だ。お前は?」  『名前まで似てんのかよ・・・俺は神鬼(しんき)。』 突然吹き出し、笑い始める二人の傍を通るほかのアバターは こちらを見ながらも通り過ぎていく。 気づいた新羅が咳払いをしてから さて、まずは・・・。と口にし、 二人は顔を見合わせ・・・  『「ダンジョン攻略っしょ!!(だろ。)」』 その場で二人は右腕を交差し合い武器屋へと歩みを進め、 簡易装備を身につけた。  『・・・よし・・・「行くか!」』 そして次の瞬間には、二人の姿は水の都から姿を消していた。
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