―黄龍大付属高校―

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「・・・なぁ・・・その眼帯そろそろ外す気ないのか?」 その質問に即答で無いと答える。 『この目を見て、綺麗だというのはお前くらいのバカだ。 それよりも重い。どけろ。』 失敬な!とようやく顎をどけた貴一の方へと振り向く。 『最後にあそこでいいものを見つけたんだ。』 少し寂しそうな目で見上げてくる蒼を見下ろしながら、1週間後に執り行われる南雲家の生贄の儀式に思考を変えた。 ‐願わくば・・・アオが生きて帰ってくることを・・・・南雲家に祀られし龍神へと願いを乗せる‐ そのすぐ後に予鈴が鳴り教室へと二人一緒に戻っていった。 そして、あっという間に1週間は過ぎ・・・ 黄龍大付属高校宛に南雲蒼の退学届けが提出された。 あまり周りと関わりを持たなかったせいか、 ほとんどのものが理由など気にはしなかったが、 貴一だけが彼の安否を心配していた。
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