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遥か北の地、雪の残る山のふもと。
『ねぇホントにここであってるの?ゴウ?
ヘビは冬眠するってじいちゃんは言ってたけど.....』
小学か中学生ぐらいの少年は、コートとマフラーに包まれて、雪の積もる山を見上げた。
そんな少年の肩・・・いや首に巻くマフラーの中には小さなカメが一緒に包まっていた。
《.......この山なのは確かじゃ。その辺の洞窟にでも入ってみるしかないのぅ》
『・・・僕に神様のふういんなんてとけるのかな......』
《ワシもついておる・・・・じゃがなぁ・・・》
頭の上に載っていた小さなカメが渋るように言葉を濁す。
その反応に小さな少年は不安そうにカメを見つめる。
《長い間離されておったからのぉ・・・ちと厄介やもしれぬ・・・》
シャァァアァァァァ!!
『・・・』
《・・・フム・・・・小僧、呪は使えるか?》
少年は難しそうな顔をしたまま答えない。
《・・・小僧?》
『・・・・まだ・・・ダメなの・・・コントロール?が出来ないから・・・』
《安心しろ。小僧の力は儂が押さえ込んでやる。》
『うん・・・もっとべんきょうする。』
少年は目を瞑り今にも飛び掛かってきそうな2メートル近くある大蛇に両手をかざした。
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