深紅ーあかーに染まる。

5/6
前へ
/27ページ
次へ
あいつらが寝静まった頃。 頭の中で静に響く声とともに 俺の意識が何かに引っ張られるように感じた。 気づけば知らない空間にいて、 周りには外の景色が映っていた。 「あ?何だ?親に口答えする気か!?」 これはナンダ? 「!?ぐあぁぁぁ!! っく・・ダレダオマ・・・・ガハッ!!!」 ―ハ? ダレダッテ? アンタノコドモダヨ!w― そこに映るのは俺の腕と思われるものが突き刺さる 世間では"父親"と呼ばれる存在。 おそらくその腕はあの体を貫通しているのだろう。 映像の片隅に見えたのは、チラリと見えた自分の手。 いつも頭の中で響いていた声は、 俺の周りから響いて聞こえる。 そのすぐあとには腕を引く肉と肉が擦れる音と、 何かがドサリと落ちる音。
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加