日常の中の非日常

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ガラッ 教室のドアを開ける。 クラスの奴らが席をたち、それぞれで話していた。 ……どうやら間に合ったようだ。 「あ、和真~!今日は遅かったねぇ。」 こいつは榊原 悠。俺の親友であり、同じ猫好きであり、御曹子だ。 「今日は寝坊したんだよ……。」 「和真が寝坊だなんて珍しいねぇ。夜更かしでもしてたの?」 「いや、別に。」 そんな話をしていると、担任の霜山 兼海 <ソウザン ケンカイ>が入ってきた。 こいつは寺の息子で仏門に身を納めるのが嫌で家を飛び出してきた糞野郎だ。 クラスの奴らは、『霜ちゃん』なんて呼んでいる。 こんな適当なやつに馴れ馴れしく霜ちゃんなんて呼ぶなんて反吐が出る。
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