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とある空間。
『廃棄世界』と称される人も動植物も機械も全て朽ち果てた場所。
その世界に家を建て住む霜雅たち。
常の如く平凡な生活を営んでいた彼等だが。
キアラ「……ん?」
修練を行っていた霜雅と彼の妻の一人、キアラがふ、と顔をあげ疑問の声をあげた。
霜雅「どうしたキアラ?」
展開していた術式を解除しつつ問う霜雅。
と…
キアラ「誰か…侵入してきた」
霜雅「は?え?ここに?……結界張ってるだろ?」
ぼそ、と呟かれた言葉は『廃棄世界』として有り得ない言葉。
思わず疑問符全開で聞き返すのも無理はない。
キアラ「うん…でもあの感覚は侵入者だね。」
霜雅「マジか…一応俺が行く。御夜と寒撫を連れて行くから他は皆で家を守っててくれ。……って伝えといて。」
キアラ「はーい。」
斯くて史上初の『廃棄世界干渉』を仕出かした下手人の下へ霜雅たちは向かい出す。
当然だがその“侵入者”の目的を知らぬまま。
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