第1章

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とある空間。 『廃棄世界』と称される人も動植物も機械も全て朽ち果てた場所。 その世界に家を建て住む霜雅たち。 常の如く平凡な生活を営んでいた彼等だが。 キアラ「……ん?」 修練を行っていた霜雅と彼の妻の一人、キアラがふ、と顔をあげ疑問の声をあげた。 霜雅「どうしたキアラ?」 展開していた術式を解除しつつ問う霜雅。 と… キアラ「誰か…侵入してきた」 霜雅「は?え?ここに?……結界張ってるだろ?」 ぼそ、と呟かれた言葉は『廃棄世界』として有り得ない言葉。 思わず疑問符全開で聞き返すのも無理はない。 キアラ「うん…でもあの感覚は侵入者だね。」 霜雅「マジか…一応俺が行く。御夜と寒撫を連れて行くから他は皆で家を守っててくれ。……って伝えといて。」 キアラ「はーい。」 斯くて史上初の『廃棄世界干渉』を仕出かした下手人の下へ霜雅たちは向かい出す。 当然だがその“侵入者”の目的を知らぬまま。
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