第四章

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「……流石にやり過ぎたな。『仮想幻界(ファンタズムワールド)』解除。」 呟き、一度指を弾く。 そこには、数分前。 俺が使い魔を呼び出す直前の格好で硬直した三人。 傀が呼び出した2体の姿は無い。 傀「な!?」 煉華「え!?」 木霊「……!」 周囲を見回し驚愕する三人。 何故なら。 「今までのは全て『幻覚』だよ。」 そう。 p32からp38迄に起きたことは事実であり、また架空である。 すなわち…… 噺「三人の精神のみを『仮想幻界』に飲み込み、現実では何一つ行わず、精神で一連の戦いを行った訳ですか。」 「正解。つまり…君らは生身の俺にではなく『精神』に負けたのさ。 ……だが、君らは強い。 新興……って言うか駆け出しの一族だ、と聞いていたから少し侮っていた。すまなかった。 何時か本気で、生身で戦いたいぜ。」 そう言って。 三人「「「……次は負けない…!」」」 噺「……じゃあ帰ろうか。……譚も行くぞ」 譚「あ、うん……ありがとうございました!」 こうして五人は帰っていった。 「あー!疲れた。久し振り……二千年ぶりか?に本気になりかけたぜ。」
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