爽やかな男。それは医者。

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翌日 仕事に行けば何故かいつもと様子が違っていた。 忙しいのはいつもなの事だが…何かおかしい。気のせいか皆がキチンとナチュラルメイクを施しているし、髪型もスッキリとされている。 『おっはようございます。師長。今日は何かあるんですか?』 開口一番に師長に尋ねてみると師長は小さく鼻息をもらして右頬に手を当てた。 「おはようございます、波間北さん。実はね昨日赴任された先生が今日は病棟に挨拶にみえるの。担当患者も決めるしね。午前中は病棟内にいらっしゃるから粗相のないようにね。」 『了解しました!だったら私は仕事に篭っていますね。』 ピッと敬礼をして師長に答えると小さく笑う師長の姿があった。 「皆が波間北さんみたいに先生に興味が無ければこうも騒ぐ事はないのにね。」 『何か言いました?』 聞こえてはいたが念押しで聞いてみると師長は首を横に振るだけだった。 .
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