爽やかな男。それは医者。

5/10
前へ
/37ページ
次へ
『ところでさ…新しい先生って… どんな人?』 お風呂当番を終えて乾いたタオルで足元を拭きながら後輩に尋ねると彼女は途端に瞳を輝かせた。 さっきまでのあの気怠い感じは何処行ったんだ? 「それがドラマに出てきそうな感じの人なんですよ!あの先生が通り過ぎてったらいい匂いがしましたし、すれ違いざまに軽く会釈してくださったんですよ!」 『分かった分かった。取り敢えず服を着替えようか?濡れてるせいか寒くなってきたのだよ。』 私が困った顔で告げると彼女は慌てて「すいませんっ!」と動きを早めてくれた。 更衣室で着替えながらノンビリと考える。 新しい先生のせいでうちの看護師さん達が浮き足立っているんだな?だから朝から師長が溜め息をついていたのか…。 『どれどれ。面白くなりそうじゃないか!』 .
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

56人が本棚に入れています
本棚に追加