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「っしゃあ着いた!」
ギギギィー!!とブレーキの音+タイヤが滑る大きな音を響かせ、目的地に到着した。
通学中の学生達は何事か!?と俺らを注目している。
「はぁ…はぁ…着いたぞー」
俺は自転車に跨ったまま愛梨の頭をポンポンと叩く。
「え?うそ…ホントだ!時間は…8時42分!?」
「ふぅ~…な?間に合った、だろ?」
途中赤信号で止まることを避けるべく、青信号しか渡ってないからちょっと遠回りばっかりしてたけど…
なんとか間に合って良かった良かった。
「ありがとうお兄ちゃん!」
「どういたしまして…あ、俺が生き返った事は絶対誰にも言うなよ?言ったら忍者に狙われちまう」
コソコソと愛梨の耳元で忍者を恐れてるような雰囲気を出しつつ小声で釘を刺す。
「分かってる、絶対誰にも言わない…じゃあ行ってきます!」
「おう、男子生徒に襲われないように気をつけろよー!」
周りの生徒に牽制の意味も込めつつ大声で言って手を振る。
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