お出かけ

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…嫉妬、か…? いや、違うよな…? うーん……ヤキモチだったら可愛いと思うが、普通にただ見送っただけ。だったら… ココは『ヤキモチ妬きやがって…可愛い奴だな。』 でいいのか?それともそう思うのは勘違い? …まあいいや、それより忍者だ。 「さーて…可愛い娘はどこに行ったかなー」 わざとらしく独り言を呟いて適当に歩き、路地に入る。 奥に向かってしばらく歩いてると前から人が歩いて来た。 …アレだ、歩き方や目線の配り方が明らかに一般人じゃねえ。 チッ…この距離から気付かれるようじゃ大した奴らではないな。 しかも微かではあるが血の匂いもする…二流三流もいいとこだ。 「あっれー?確かこの方向に…」 「お命頂戴」 わざとらしく頭を掻きながら男とすれ違うと、後ろから声が聞こえた。 「ばーか」 「!?」 一瞬でしゃがむようにしながら振り向きざまに足払いをする。 俺の首を狙ったナイフは当然空を切り、男は足払いをモロに食らい体勢を崩す。
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