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「あー、まあなんというか……ただいま?」
「…生きてたの…?」
「いんや、生き返った」
「それって…」
「そうそう妖怪になっちまった」
二度びっくり、と言うべきか母さんは開いた口が塞がらないようだ。
そしてフラフラ~とリビングから出て行く。
ありゃま…言わない方が良かったかな?
でもどうせいつかはバレるんだし、ソレなら早い方がいいだろう。
「この…!」
あ、戻って来た…と思ったら母さんはいきなり掃除機を俺めがけて振り下ろす。
「危ないな~」
右手で軽く受け止めて掴む。
「妖怪になってまで生きるなんて…!この恥晒し!」
「ひでぇ言われよう(笑)」
「あんたなんて…!あんたなんて産まれて来なければ良かったのよ!」
「はははっ、母さん落ち着けよ」
怒りながら必死に掃除機を俺の手から取ろうとしてる母さんを見て、笑いながら宥める。
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