第1章

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ある日、私は教室に忘れ物をして取りに行ったことがあった。 ─────ガラッ そして、教室に入ろうとドアを開けたとき。 「…ここじゃダメですよ」 という声が隣の空き教室から聞こえてきた。 もしそれが、友達とかの声だったら察してすぐに退散するところだ。 しかし… 「大丈夫だよ。全く…心配性だなぁ、高下先生…いや、遥斗は」 「やめてください…深瀬先生」 「玲人、な」 この声は間違いなく、高下先生と深瀬先生の声。 私は思わず、少しだけ開いている空き教室のドアの向こうを見る。 最初は、まさかこんなところを目撃するはめになるとは思わなかった。 そして、それから私は先生たちをそういう目でしか見れなくなりました。
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