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five
三度目のカップ オア グラス。
楓と一緒じゃないのは初めてで、何だか変に緊張する。その緊張は、そればかりじゃ無いんだけど。
だけどマスターは、今までと同じく私たちを出迎えてくれた。
中原くんと一緒の状況でも。
でも考えたら、そんなのは当たり前の事なんだと思い至る。
マスターは私の事なんか、単なるお客としか見ていないんだもん。私がこんな風に意識してるなんて、少しも知らないんだし。
私たちは、促されるままカウンターへ。
この前と同じく、二人掛けのテーブル席には岡田さんがいて、それ以外にはお客さんがいない状況。
マスターは、私たちの関係に無関心みたいだったけど、岡田さんは好奇心丸出しの顔をしてる。
そんな中、中原くんは少し落ち着かない様子。
お店のチョイス、やっぱり失敗だったかな。
でも今更、帰れないしね。
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