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そんな話しをしながらも、ちょっと横目で向こうの様子を見る。すると、楓と屯田林くんがいい感じで話してる。
屯田林くんは、特に嬉しそうだし。
ふと気が付くと、中原くんとの距離が近くなっていた。無意識に、互いが座る距離が近くなってたんだろう。
その無意識って部分にドキドキする。
「ちょっと、お化粧直し行ってくる」
そう言って席を立って、逃げるように化粧室に行った。
一矢と別れてから今日まで、こんなに男子と接近した事は無かった。実際のところ、そこまで近かった訳じゃない。
キスしそうな距離だったら分かるけど、精々肩が触れるか触れないか程度の距離。意識しなければ、何て事無い距離なのに。
「はぁ、男子への免疫が薄れてるのかな」
そう呟いた鏡の中の私は、頬を赤らめ軽く瞳が潤んでる。勿論、お酒のせいもあるけど。
気持ちを落ち着かせて、化粧室を出る。
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