第6話 恐怖の来襲

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 僕は残りの三人に事情を伝えた。北条さんもヒカリも口を手で押さえ、吐き気を堪えている様子だった。ここに来てから、既に4人の人間が死んだのだ。 「本当に健一が襲って来たの?」 「ああ、僕にはわけが分からないよ。いきなり後ろから花瓶で殴られた。  僕は言いながら、床の上に散乱している花瓶の欠片を指した。 「あら、本当に・・・・」  北条さんは花瓶の異様な散らばり様に愕然としていた。きっとこの館の中にある瘴気が、健一を変えてしまったのだろう。 「僕は雄太君のせいじゃないと思うよ。こいつは雨がっぱの仕業さ。奴が健一君に憑依したんだ」 「あなたは黙ってて」  北条さんが田丸さんの顔を睨み付けた。まるで氷のように冷たい視線に、田丸さんは少し後ずさった。 「死体はこのままにしておきましょう。警察も来るでしょうし」  僕の言葉に田丸さん以外の全員が頷いた。田丸さんは何か思うところがあるのか、健一の死体をじっと見つめている。 「これからどうしよう」 「とりあえず、いつまでも大広間で固まっていても仕方ないわ。空き部屋も結構あるみたいだから、それぞれ、自分の部屋を決めて、今日はそこで休みましょ。もちろん、鍵を掛けるのを忘れないようにね」  北条さんの提案で、僕達はそれぞれ、空いた部屋に一人ずつ入ることにした。館にはベッド付きの休める部屋がいくつもある。まるで寮のようにも見えるが、こんな所に泊まる奴はそんなにいるだろうか。
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