第6話 恐怖の来襲

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 僕は一番奥の部屋に入り、ベッドの上に仰向けに寝転がった。隣の部屋にはヒカリが、その先には北条さんがいる。田丸さんは逃げ出すといけないので、物置部屋に縛った状態で置いておいた。これでとりあえずは安心かな。少なくとも人が人を殺すようなことはもう起こらないだろう。  僕はベッドの上で眼を瞑って、少しばかりの仮眠を取った。そして次に目を開けた時には、夜の18時を過ぎていた。ここにやって来たのが、15時頃だったから、既に3時間以上経過したことになる。 「さてと、行くか」  僕はベッドから跳ね起きると、北条さんとヒカリの部屋が閉まっていることを確認し、そのまま廊下を抜けた。  先程の物置部屋で僕は興味深い本を見つけたんだ。それは小説ではなく、この建物の家主が書いたと思わしき日記だ。 「どうも」  僕は物置部屋に入ると、床の上に転がっている田丸さんに挨拶をして、そのまま本棚を漁り始めた。 「お、おいどうしたんだ?」 「少し調べたいことがありますんで」  僕は田丸さんと長話をするつもりはなかったため、それらしい本を何冊か抜き取ると、そのまま自分の部屋に戻って、それらをベッドの上に広げた。 「まずはこいつだな」  僕は一冊目の赤い本を取り出して開いてみた。そこには館の設計図と、それに関する説明らしきものが載っていた。以下その内容である。
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