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「何が良いか聞いただけなんだけど・・・」
「同じでしょ。っていうか、言葉遣いについてはスルー?」
「うん、スルーしとく」
「・・・まぁ良いや。今度にしといてあげる」
そう言うと、葵は店員を呼んでプリンパフェを頼んだ。
「おいおい、結局頼むのかよ。せっかく太陽が心配してんのに」
「良いの、あたしは痩せやすい体質だから」
「よく言うぜ・・・。お、そういえばよ・・・」
「どうしたの?」
和樹が持ち出す話にはろくなものがない。それが中学の頃につるんだ、僕たちの暗黙の了解だった。
「いやぁ。実は昨日・・・」
「かわいい女の子見つけた、でしょ、どうせ。あんたの頭の中そんなお花畑で大丈夫?ホント。最近クラスの女の子たちがウワサしてるよ。渡辺くんがところ構わずかわいい女の子に告白してるって」
「え、それは初耳なんだけど」
「ばか、そんなことお前に言われたくねぇよ。一日中おひさまばっか追っかけてるくせに」
「はぁ?あたしはあんたみたいにバカやってないわよ。だいたい、あたしをヒマワリみたいに言わないでよ。ひむかい あおいっていう立派な名前があるんだから」
「漢字で書きゃ一緒だろ」
バッグから紙とペンを取り出す。
ひむかい あおい → 向日 葵
ヒマワリ → 向日葵
「一緒だね」
「だろ?」
「もういいっ!ここにあたしの味方なんか居なかった!」
店員の入れた水で喉を潤すと、葵は眉にしわを寄せながらその目を和樹へ向ける。
「で?実は昨日・・・の続きはなんだったのよ?かわいい女の子見つけたとかだったら去勢するけど」
「去勢されるから言わねぇことにした」
「やっぱりそういう話なんだ・・・」
「けどなんか妙だったんだよな・・・」
「妙ってなにがよ」
「いや、なんかすごいキョロキョロしててさ、挙動不審っていうやつ?それにすごい息切らしてたし」
「あんたそれ危ない娘じゃない?やめといた方が良いわよ、きっと」
「でもすっごい可愛かったんだよなぁ・・・」
「まあ和樹も危ない感じだし、意外と話合ったりするかもね」
「おいおい太陽さんよぉ、少し表出ようか」
「そうだね、そろそろ店出ないと暗くなっちゃうし」
「そこじゃないでしょ。てか、ちょっと待ちなさいよ。あたしのプリンパフェまだでしょ」
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