第1章

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「成宮さん、何か作れます?」 僕は朝から何も食べていない事を思いだし、キッチンで煙草を吸う男に語りかけた。 「おう。何が食いたいんだ。何でも作れるぜ。」 成宮は煙草を慌てて消した。僕が不快感をあらわにしたから。 「ん、じゃあ、カレー。」 「お前、俺をなめてるだろ。本当に何でも作れるぜ。」 僕は肩をすくめた。 「おなか、すいてるから。早く出来るものがいい。」 「分かったよ、ほら、キッチンは出入り禁止だ。部屋で待ってろ。」 追い出された。 キッチンはいつも鍵が閉まってる。 出入り禁止、だったのか。 なぜ?
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