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もう、どのくらい歩いただろう…。
何度も休みながら、妻のいる病院を目指す。
やっとの思いで病院に辿り着く。
自動販売機で暖かい缶コーヒーを二本買う。
妻と二人で飲むために…
冷えた手のひらを缶コーヒーが労をねぎらうように温めた。
あともう一息で妻の病室。
「…やっと会える。
あいつ、まさか俺一人で来れるなんて思ってないだろうな…。
弟の車に頼らなくても、運転出来なくても俺は自分の足がある。
会いたくなったらどんなことをしても会いに行くさ。
守ってやる。
今度は俺がお前を守ってやる!」
よろめく足に力が入る。
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