0~記憶~

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柔道5段、大学時代はラグビー部に所属していました。と言われたら誰もが信じそうなガタイをした刑事さんがまたやって来た。 この人はさっき私に唾を吐きながら怒鳴り散らしてきた人。 怖くなって私が泣き出し話も出来なくなっちゃったから、今のお煎餅おじさんの刑事がお茶を持って来てくれたのだ。 「ごめんね、別に君が犯人だなんて言ってるわけじゃないんだよ?僕達も君も今日が会ったの初めてなんだから、君がどういう人間性なのか教えてよ。あ、でも初めましてで言いにくい事もあると思うから言いたくない事は言わなくてもいいからね。また同じ事聞いちゃうんだけど、名前は何ていうの?漢字は?」 って。 最初はこの人も怖かったけど、私が生まれた場所とか、血液型とか、母子家庭で育ってきた事、兄弟仲がいい事、懸命に働いて大学に行かせてくれたお母さんの事、素晴らしいねって褒めてくれた。
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