0~記憶~

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時計が見えた。23:30前後。 部屋は狭く薄暗い。 シルバーの机が2つ。 私は位置的に部屋の中央の壁沿いに置かれた机に向かってパイプ椅子に座っている。 向い側にはこれで4人目の刑事さん。 皆謝った方が私の為だと言ってきたけど、この人はちょっと違う。頭ごなしに私を犯人だとは言わないから、少しは話が出来るのかなって心を開き始めた所。 眼鏡にトレーナー、チノパンの格好で、商店街に居たらお煎餅とか売っていそうな優しい目をしたおじさんが座っている。 (後にこの印象は全て撤回させていただく) 奥の角の壁に置かれた机には、パトカーの後ろ座席で私の左右に座っていた婦警さんと女刑事が私の鞄から荷物を一つ一つ出し、調べている。 ブーブーブーブーブーブーブー ブツッ
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