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僕が入院して1年と半年が過ぎたこのごろ。
今や僕の足は感覚が無く、ベッドに投げ出されている。
つい先月までは少しだけど、感覚はあった。
歩くことが出来なくなったのは半年前だ。
つまり、入院してから1年後。
僕の病気はどうやら、下半身から徐々に感覚が無くなっていき、やがては心臓をも止めてしまう。
死へのカウントダウンが既に始まっている。
僕はベッドから月を見上げ、「走りたい………」と、呟いた。
「走りたいのかい?」
突然誰もいない病室に、僕と同じくらいの年の男の子のような高い声がした。
僕は当然驚き、声のした方を振り向くと、そこには4人の男女がいる。
「え…………!?」
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