ギルマスはじめました。

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仲直りも済んだことだし、気付かれないうちに帰ろ~っと。 気配を消し、抜き足差し足で入口に向かう。そして扉の取っ手に手を掛けたその時… 「おっと、そう言やぁ……おい、クラヴィス! 可愛いお嬢ちゃんがお前さんに用があるんだってよ!!」 入り口にいる私の所まで来て、肩をポンッと叩く。 ちょっ、おじさん!? なに夫婦喧嘩再勃発させようとしてんですか!! ほら皆さんの視線がイタイ…アーリアさんの視線が特に…。 ルークもこっち見てる!! めっちゃ見てるから!!! 「君か? 俺に用があるって子は」 「はい…」 しぶしぶ取っ手から手を離し、クラヴィスさん達の所まて行く。 「初めましてお嬢さん………いや、ヒナタちゃん? 俺がここ、清廉の蒼鱗のギルドマスターのクラヴィス・フィリアだ」 シルバーがかったブルーの髪で少し長めの短髪。そして、ルークと同じ翡翠色の目の………イケメン。ルークはお父さん似だね…。 クラヴィスさんはクール系だけど。 じゃなくて! 「えぇっ!!? なんで私のな、名前…?」 「フローネリス商会のリディアさんから話は聞いているよ。何でも魔の森から生還した上に、幾種もの希少素材を持ち帰ったと。もしかしたらギルドに顔出すかもしれないから、ともな? 」 「へ、へぇ~…ソウデスカ~…」 (リディアさんのバカァ~!!) 「そう言えば、リディアのヤツそんな事言ってたな? …あぁ、自己紹介がまだだったね。あたしは灼眼の翼のギルドマスター、アーリア・フィリアってんだ!」 ルークより深い赤髪長髪をポニテにしている。鮮やかな琥珀色の目。少し吊り目な所がルークと同じ。そして美人!! アーリアさんは笑顔から一変、真顔で私をジロジロと上から下まで見て唸る。 「それにしたって、こんなちっちゃい子がな? 信じられないねぇ?」 すると、ルークがスッと私の隣まで来た。 「大丈夫。お袋、コイツ俺と同い年だから…だろ? ヒナタァ?」 「お、仰る通りで…」 (あぁ、逃げたい…) なんでかって? ルークの笑顔が怖いから!! 身長差のおかげで上から見下ろされ、なおかつ目が笑ってない!! イケメン不良系のお顔のとびきりブラックスマイルは、魔王すら裸足で逃げ出すレベルだよ? 最恐だよ!? 「………ここじゃ、人も多い。移動しようか」 私達を見て何かを察したのか、クラヴィスさんの提案で場所を変えることになった。
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