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「何やってんだよ?オッサン!」
冷たく鋭い目で、威嚇するようにこちらを見ているのは、紛れもなく、雅臣だった。
雅臣の覇気に気圧され、男は逃げ腰になりながら、私から身を離す。
「い、いや。この兄ちゃんが気分が悪そうだったから、どうしたのかな?と思って」
しどろもどろになりながら、男は薄ら笑いを浮かべる。雅臣はジロッと男を睨み付け、
「俺んちすぐそこだし、コイツは俺のツレなんで。てか、うちの親父、警察官なんだけど」
と、冷たく言い放った。
『警察官』という言葉を聞いた途端、男は血相を変え、
「ヒィッ!すみませんでしたぁッ」
と、おののきながら、モツレ足で逃げていった。
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