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家の玄関のドアを乱暴に開け、リビングまでダッシュする。
時刻は真夜中の3時を少し過ぎていた。だが、うちの一家は、親父がほぼ夜中に帰宅する為、それを待つお袋も、深夜まで起きている。
案の定、リビングには帰宅したばかりと思われる、スーツ姿の親父と、夕食を温めるお袋がいた。
「雅臣!こんな夜中に何騒いでるの!」
お袋のきつい声を意に介さず、俺は息を切らせながら告げた。
「今から、ダチ、泊めてもいい!?」
「は!?何言ってるの?こんな夜中に。どういう友達よ!?」
お袋は明らかに怒り心頭な表情で、俺を睨んでいる。比較的、穏和で物分かりのいい親父は
「あまり、母さんを困らせるような事ばかりするなよ」
とだけ告げると、そそくさと着替えを始めた。
「迷惑かけるような事は絶対にしないから!!んじゃ、今から連れてくっから!!」
俺は早口で告げ、いてもたってもいられないかのように、再び公園へと駆け出した。
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