見知らぬ世界

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「キメェんだよ!クソ親父がッ!!」  吐き捨てるように雅臣は言い、私に 「お前、大丈夫なのかよ。てか、男が男にセクハラされてんの初めて見た」  と、告げ、 「光児みたいに桁違いの美形だと、こういう目に合う事もあるんだなぁ」  と、感心したように呟いた。 「いや…男にあからさまに誘われたのは、この私でも初めてだ」  私は微笑し、 「あんなのが相手なら私がもし女であっても、願い下げだよ」  と、雅臣に告げる。雅臣は、プッと吹き出し、 「もっともだ。てか、光児って意外と面白い事言えるんだな」  と、私にニッと笑いかけた。 「意外ととはなんだ」 「気にすんなって!褒めてんだから。あとさ、あんまり、『私』って言うなよ。光児が言うと、なんか、その、ソッチっぽく見えちゃうからさ」
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