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この局面で魔王に手を貸すことが、この人間界にとってどれほどの損害になるか、わからぬ女神ではあるまい。
しかし、神父は神系魔法を使うことができた。
それがすべてだ
そう思った。
女神は、信仰さえ持っていれば、その人間の行いは問わない。
なぜか?
家畜だから。
勇者はくぐもった笑い声を上げる。
あの魔王より強い魔王があと12人?
あの魔王を倒しても、他の魔王が攻めてくる?
女神も助けてくれない
俺もこのざま、
もう……もう……
今の俺にできることって…
勇者は、明日、魔王の目の前で信仰を捨てようと、そう決めた。
俺の為に苦しんだ人々を救う
交渉次第でできるはずだ。
その後世界が滅ぼされては同じなのだろうが
少しでも、あの優しい人たちの苦痛を減らしてやりたい。
まだ自分にできることがあるとすれば、やはりあの神父と同様、それくらいしか思いつかなかった。
??「勇者様……やっと……会えた…これで、みんな浮かばれるさ~」
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