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「馬鹿馬鹿しい! あの娘の妄想ですよ。当方はれっきとした医療機関です。終末期の高齢の患者さんを大勢受け入れている、終末期医療専門の病院なのです。世間から感謝される事はあっても、批判される筋合いはない」
「ですが……」
何か言いかけたとあを、珍しく源之助が遮った。源之助は顔に満面の笑みを浮かべた院長に言った。
「ああ、評判は聞いた事があります。治る見込みがない高齢の患者を積極的に引き受ける、社会貢献をしてる、いまどき奇特な病院があるって。そんな所に火をつけようなんて、とんでもないですよね」
「おお、あなた、分かってらっしゃる! まったく、悪魔のような娘だ」
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