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ツキナはそう言って数人の、名前からして高齢者らしい名前をそらんじた。源之助は赤ペンで手帳に印をつけながら聞いた。そしてやおら、とあに向かって言った。
「この子の言ってる事、嘘じゃないよ、とあちゃん。こら、これ」
そう言って源之助が見せた手帳のページには、ずらりと名前と住所、年齢などが書かれていて、いくつかに赤い丸がついていた。そしてその名前はたった今、ツキナが口にした物だった。
「どういう事、これ?」
とあは驚愕の声を上げた。
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