第1章

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「実はこちらのツキナ様は、今は忘れ去られた古代宗教の力を受け継ぐ方なのでございます。様々な神通力を受け継いでいらっしゃる可能性があります。世が世なら、ツキナ様はその教祖様になられたはずのお方なのです」  とあ、源之助、えんぴつ堂は信じられないという表情でお互い顔を見合わせた。とあがさらに訊いた。 「では、その神通力で、あの病院の中にいる人たちの心の声を聴いたって事ですか?」  メイドさんは自信なさげな口調で答えた。 「私は代々教祖様の家系に仕えてきた一族の末裔です。ですが教祖様のお力の詳しい事は、その血筋の方にしか分かりません」
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