第1章

7/56
前へ
/56ページ
次へ
「またあいつか!」  炎があらかた収まった場所から、少女に視線を向けて職員らしい男が叫んだ。  その少女はとあに腕をつかまれて、泣きそうな表情で叫んだ。 「どうして誰も聞こうとしないのよ! みんな、あんなに苦しんでいるのに!」  とあと源之助は顔を見合わせた。二人の耳には何も変わった音など聞こえていなかった。
/56ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加